「ネコも歩けば・・・(酔中日記)」

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Pocoライブ17・6


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伊勢原のカフェバー「POcoaPoco」のジャズライブ。
出演は木崎二郎(pf)小林新作(bs)柳川達夫(ds)のトリオにゲストで市川海容(sx)とヴォーカルは地元の沢田千果

イントロの「モリタート」(匕首マック)で始まり、沢田千果の「スワンダフル」で歌い上がるステージ。
ベテランの味を感じさせる演奏と、ゆったりくつろげるナンバーに特に文句はないのだが。
う~ン、なんか物足りない。

いつも小さなスポットライブで思う事、ジャズは聴く者より演奏する側にある。
圧倒的な音の世界にどっぷり浸るオーケストラのコンサートと違い、ほとんど内輪感覚の世界。
境界線を飛び越えるにはアルコールの助けが必要だ。

最近話題になった山下洋輔のバリケード内ライブの興奮と比べるべきもないが、やっぱりジャズは何処へ行くのだろうかと考えてしまう。
ジャズ修行のためニューヨークやニューオリンズに出かけて帰ってきた若きジャズマンの言葉を想い出す。
「ジャズの本場なんかもう何処にもないんですよ」
それでもなお、
いつでもライブを聴ける場がテリトリーの中にあるのはいいことだと思うのだ。
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酒 :缶ビール(発泡酒)、焼酎・梅割り、ハイボール(バーボン)


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# by kcat46 | 2017-06-20 20:08 | 観読聴 | Comments(1)

歌と句と17.6

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「今日もまた前回までのあらすじを生きてるみたい 雨が止まない」
「しゅわしゅわとバイキンの死ぬ音が好き漂白剤にこころを浸す」
「わたしからはみ出したくて真夜中にじわりじわりと伸びてゆく爪」
      (鈴木美紀子『風のアンダースタディ』)

「青嵐<良い人>なんて脱ぎ捨てよ」(青森弘前高校・吉沢美香)
「熟れてゆく力に揺るる林檎かな」(京都洛南高・柳澤悠祐)
「フクシマよ埋めても埋めても葱匂う」(福島西高・野村モモ)

「『わたしは人間の終焉を信じない』と演説したウイリアム・フォークナーと、『わたしは世界をくまなく歩いたが、何の意味も感じなかった。世界に意味はない、ただ、世界は存在するだけだ』とインタビューに答えたクロード・シモンのあいだの、あきらかに追い求める小説はたがいに似ていながら、ふたりの世界へのまなざしのへだたりはいったいなんなのか」
(『悲しみと無のあいだ』青来有一)


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# by kcat46 | 2017-06-15 14:51 | 雑・etc | Comments(0)

シナリオ塾

地元図書館主催のシナリオワークショップ終了後、創作意欲ある有志が居残り的に始まった月イチのシナリオ塾。
伊勢原駅前のファミレスを教室に、夕方5時生ビールなどチビチビやりながら各自持参したシナリオ、形にならないアイデアに意見をいい、添削講評し、アドヴァイスする。
飲み食い代金は自己責任、シナリオをネタに晩酌の相手してもらってるだけかも?

先日の三回目は東海大で文芸創作を教えているM先生が、『ルパン三世』の大ファンで自分でもシナリオを書いているというゼミの教え子を連れて飛び入り参加。
卒業後アニメの制作会社に就職が内定しているというY君に問われるまま、業界のことや、ルパン三世制作の裏話等想い出しつつ話す。

以前少年野球の教え子もシナリオ作家を目指したいと訪ねてきたことがあったが、どんな映画が好きかと聞いても出てくるのはアニメばかりだったのを想い出す。
シナリオ作家を志すなら最低の基礎教養として見ておくべき映画のタイトルを上げておいたが、その後どうしているだろうか・・・。

酔いが回るにつれついついM先生専門の三島由紀夫の話題から、
雑誌『映画芸術』での三島由紀夫対談について、戦後民主主義と天皇制、三島と太宰、大江健三郎、吉本隆明、文学の有効性、そして東大全共闘と三島から、早稲田バリケード封鎖内での山下洋輔ジャズライブ・・・。
M先生相手に話しはあっちに跳んだりこっちに転んだり、ふと気がつけばいつもは缶酎ハイ二杯で上りとなるところ余分にもう二杯(?)



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# by kcat46 | 2017-06-08 14:38 | 近所をブラブラ | Comments(0)

ユングフラウ

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JIMのプールで一泳ぎ後、いつものように屋外の露天風呂でまったり。
顔なじみの女性達と水泳の話から山の話題になり、その一人の口からひょっこり飛び出した「ユングフラウヨッフォ
ずいぶん長い間忘れていた地名だ。

スイスアルプス、アイガー北壁、加藤滝男、そして高校生だった頃起こした谷川岳の遭難事故・・・。
眠っていた記憶の欠片が思いがけずポロポロとと転がり出る。

スイス在住時代毎年スキーに行ったという彼女から、登山電車やアイガ北壁に空いた穴の駅など話聞くうち、もしかして・・・。
もうとっくにあきらめていたはずの夢の一つが甦る。
まだ歩けるうち、眼が見えるうち、ユングフラウの登山電車に乗り、アイガー北壁を仰ぎ見ることは可能だろうか?

そして、谷川岳の岩壁から滑落して首の骨を骨折した自分を背負い、月明かりの岩尾根を下ってくれた加藤さんは、いまだアイガーの麓で山岳ガイドとして健在だろうか?
とっくに死んでいてもおかしくない自分が、70を過ぎていまだ健在でいる不思議。
久しぶりに人の一生と運命について思いをはせながら酒を飲む。



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# by kcat46 | 2017-06-01 20:23 | 思い出たどれば | Comments(0)

またたび旅の大和②

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<二日目・壷坂寺~高取城址

ホテル発8時半=橿原神宮=壺阪山駅=バス・壷坂寺前
壺阪山に抱かれるように建つ広い境内、眼の神様として有名な観音様に持病の加齢黄斑変性の回復を祈願。
境内に浄瑠璃「壷坂霊験記」お里沢市の像。
浪曲「妻は夫をいたわりつ、夫は妻に慕いつつ~・・・」の名調子が自然甦るが、メンバー五人中知っていたのは二人だけ。
子供の頃ラジオの浪曲番組(『浪曲天狗道場』)を耳にしていた時代の名残。

畝傍山から飛鳥方面を眼下に裏手の道路を行き壷坂峠から山道へ。
登り急になり一汗かいて五百羅漢遊歩道、岩に刻まれた無数の石仏を見ながら見られさらに汗絞る。
八幡宮を過ぎていったん車道に出ると高取城跡への入り口となる。
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山道の脇に苔むした石垣現われ、壷坂口門跡で城下町方面からの道と合流、大手門から本丸へ。
南北朝時代に築城されたという日本三大山城の一つ、今は石垣を残すだけだがよくぞこんな山中にと思わせる広大な規模。
本丸跡(584M)の木陰で吉野、大峰の山々を眺めながら昼食とする。

高取城は石垣しか残ってないのが、かえって蒼古としていい。その石垣も数が多く、種類も多いのである。登るに従って、横合いから石垣があらわれ、さらに登れば正面に大石塁があらわれるといったぐあいで、まことに重畳としている。それが自然林と化した森の中に苔むしつつ遺っているさまは、大げさにいえば最初にアンコール・ワットに入った人の気持ちが少しわかるような一種のそら恐ろしさを感じた>(司馬遼太郎『街道をゆく・大和壷坂みち』)

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下りは千早門跡から野鳥の鳴き声に双眼鏡キョロキョロ、ガイドが欲しい。
謎の猿石の分岐過ぎ、宗泉寺辺りから耳慣れた蛙の合唱始まる。
トイレのある砂防公園を過ぎると少しづつ人家増えてくる。
壷坂寺方向からの道路と合流すると城下町の風情、薬屋の看板が目立ち始める(漢方の町)
壺阪山駅入り口の分岐点から駅と反対の飛鳥方面へ向かう。

観光客の姿目立ち始め「キトラ古墳」(14時半頃)15時からの壁画・青龍見学申し込む(無料!)
歴史見学ついでに近くの高松塚古墳公園まで歩き、壁画館(250円)渡来人文化味わい大人の修学旅行終わり。
下校時間の高校生たちに混じり電車に揺られ新大宮駅へ。
ホテルに戻るのももどかしく前夜の隣の居酒屋で今日の反省と悠久の時を想いつついつもの宴。
酒回りカス饂飩を食べたことがないというメンバーに付き合い久しぶりのカスザルで仕上げ。
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酒:生ビール、奈良地酒試飲セット、風の森(奈良)、芋焼酎

<三日目・春日山原始林

9時ホテル発=近鉄奈良=市内循環バス=破石下車
春日神社の南外側志賀直哉旧邸を過ぎて柳生街道の分岐から春日山遊歩道へ。
よく整備された砂利道だが、周囲は鬱蒼とした原生林が続く。
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春日山は春日大社の神山として1000年以上も伐採が禁じられていたため、カシ、シイ類を主体とした常緑広葉樹林の原始林となっています。昼なお暗い山内には、モリアオガエル、ヒメハルゼミ、カスミサンショウウオなど珍しい動物が生息しています。昭和30年に特別天然記念物に指定され、また平成10年(1998)世界遺産に登録されました。>

すぐ傍の奈良公園の喧騒が嘘のような静寂の中、野鳥の声にその姿を双眼鏡で探し、樹々の緑に包まれて歩く。
首塚(トイレ有)から尾根道となり奥山ドライブウエイのゆるい下り、途中から鶯の滝に寄り道。
元の遊歩道に戻り、山一番の山桜の古木など眺めしばし春日神社裏手への分岐点。

観光客の姿急に増え若草山駐車場に出る。
有名な若草山の頂上へは、こんもりとした芝の上に甘納豆をぶちまいたような鹿の糞を避けながら。
遠足の小学生が弁当を広げる頂上からは、奈良の街の向こうに初日に登った二上山から葛城山の眺望広がる。
下りは春日神社へのだらだらとした遊歩道、ガイジンハイカーの姿などチラホラ、賑やかな声聞こえ始め奈良公園。
バスで近鉄奈良駅、京都への特急乗車券を買、お土産を買うという女性達と別れ駅構内の立ち飲みコーナー。
ランチビール替わりのつもりが、蔵元豊祝経営と聞けばまたまた試飲酒で旅の仕上げとする。

酒:生ビール、試飲セット(奈良・豊祝)
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# by kcat46 | 2017-05-23 14:59 | 遠くへふらふら | Comments(1)

またたび旅の大和①

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小田原新幹線改札7:45集合メンバー山歩きの仲間たち5名(男3、女2)
小田原発新幹線8:08=京都着10:11昼食等買物後近鉄京都線乗換
10:50発近鉄特急=橿原神宮=(近鉄南大阪線)二 上神社口着12:17
駅前の道路から仰ぎ見る二上山に向かい歩き出す。

二上神社裏手から山道となり初夏を思わせる暑さに汗絞る急登続く。
尾根に出て二上山駅からのルートと合流、さらに登り詰めたところが大津皇子墓のある雄岳頂上(518M)
奈良盆地を挟んで東の三輪山に対し、日没する西の二上山が悲劇の山と例えられるのは大津皇子の事件故。
(天武天皇第三皇子、679年父崩御後皇位継承争いから謀反の罪を帰せられ24歳で死罪)

あしひきの 山のしづくに妹待つと 吾立ちぬれぬ 山のしづくに>(『万葉集』大津皇子の歌)

山頂から雌岳方向に少し下った鞍部が馬の背の分岐点。
気持ちのいい広場となっていてベンチで昼食休憩とする(トイレ有)
食後雌岳(474M)に一登り展望台からは奈良盆地、大和三山、吉野、熊野眺め佳し。

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岩屋への下りで道迷い、少し戻って岩屋峠から沢筋の道を下れば、季節柄か蛙の鳴き声が道連れとなる。
祐泉寺で馬の背からの道に合流、釣り人のいる大池を過ぎ牡丹の寺で有名な「當麻寺」着(15時半頃)
当日は年に一度の當麻のおねり(たいまのおねり)の行事中で大変な人出。
生まれ育った世田谷奥沢「九品仏」のお面被りを想い出すが、しっかり汗かいた喉はひたすらご褒美の冷たいあわあわあわ。
見学していくというメンバーと別れ、参道に並ぶ屋台の人混み掻き分け一足先に宿へ向かう。

当麻寺駅=(近鉄南大阪線奈良線)=橿原神宮乗換=大和西大寺=新大宮駅
スーパーホテル奈良・新大宮」(朝食付き6500円×2)
前回2月に泊まって以来、奈良の足場としてお気に入りとなった宿にチェックイン。
とりあえずの缶ビールで一息つき、メンバーの到着を待って近場の居酒屋へ繰り出す。
刺し盛りや奈良漬チーズなど肴に生ビールから地酒、明日の予定などあれこれ盛り上がり夜はやっぱり仲間のいる旅の愉しさ。

酒:缶ビール、生ビール、三諸杉ロマン(奈良)、芋焼酎・ロック、ハイボール



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# by kcat46 | 2017-05-20 11:12 | 遠くへふらふら | Comments(0)

自然観察会

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伊勢原市の自然観察会初参加。
9時比々多神社集合、主催リーダーとグリーンインストラクターを含め20数名、中高年中心女性多。
当日コース説明とだいたいの予定等ガイダンス後、団体ツアー風にダラダラ歩き出す。
神社横の雉が時々姿見せるという畑は空振り、関東ふれあいの道から塔ノ山コース。

初夏を思わせる晴天の空を飛び交う燕多し。
住宅地を抜け山の緑が迫るにつれ野鳥の声が聞こえてくる。
リーダーが立ち止まり、肩ヵら下げた双眼鏡を覗くのを真似て双眼鏡で探すが緑の木々ばかり。
「キビタキですね」三脚付の単眼鏡をセット「どうぞ」と促され順番に覗くとくっきりとキビタキの姿。

少し歩いては立ち止まり、野鳥を捜し、話を聞き・・・。
遅々とした歩みに団体行動苦手な自分として少々先を急ぎたくなるがいつもの山歩きと違う自然観察会、ペースを合わせてのんびり歩きを楽しむ。
途中、パークセンターでトイレ休憩。予定ではここから緑地公園の中を散策するはずが、「猪が出て危険」という事で立ち入り禁止とか。
「猪は公園の中だけ出るわけじゃないだろう」と文句も出るが「営林署の許可が・・」同行の園長さんに謝られては諦めるしかない。
十数年前、神奈川県の県立里山公園ワークショップに半年ほど参加したことがあった。
どんな公園にするか市民の一人として意見を言うものだったが、お役所仕事というのが本当にあるのだと人生で初めて知った。

園内の森から聞こえくる野鳥の声を背に、再び歩きだし里山の道。
山際に咲くオオデマリの鮮やかな白、大山コマの材料になるというミズキの花。
カスマグサ
カラスノエンドウとスズメノエンドウの中間の大きさなので「カ」と「ス」の間をとって「カスマグサ」
インストラクターの女性がわざわざ三種類を採って見せてくれる。
今まで、いかに足元を見ずに歩いていたか思い知るばかり。

竹林からさらに山奥の道、リーダーが突然立ち止まりじっと耳をすます。
当然マネしてみるが何も聞こえない。
「ヤブサメです」言われてさらに耳をすますと藪の方から虫の鳴くような声。
スズメ目ウグイス科の10センチほどの鳥だとか。

聖峰の麓、コスモス畑でホオジロとシメを自分の双眼鏡で捕らえられた頃昼食時間となる。
蜜柑畑の木陰でコンビニで買ってきたお握りなド食べ一休み(当然缶ビール無)
食後は初日の出で何度も通った聖峰の登山道から終末処理場を迂回、オオタカの姿を探し
「あれはノスリですね」クロツグミ、イカルを観察、ツツドリ、アオゲラの声を聴き、オオルリは見逃し。
14時過ぎ、元の比々多神社到着、締めのミーティングで探鳥リストを確認して解散となる。
(当日観察した鳥23種類)








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# by kcat46 | 2017-05-13 10:14 | 山を歩けば | Comments(0)

東京交響楽団演奏会・17

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毎年恒例となった新百合芸術祭フィナーレ公演<昭和音大テアトロ・ジーリオ・ショウワ>
「ロシア音楽への旅」のタイトルで1部が「ピアノ協奏曲第1番ホ短調」(チャイコフスキー)、2部は「組曲・展覧会の絵」(ムソルグスキー)指揮・大友直人、ピアノ・小川典子

お馴染みの力強いピアノのメロディーからオーケストラの世界へイン。
溢れだす音の洪水にどっぷり浸り遥かロシアの大地を想う。ピアノという楽器の凄さ。
オーケストラの圧倒的音量に対峙する協奏曲というスタイルが好きだが、何処か孤立無援の悲壮感漂うヴァイオリン協奏曲に比べピアノの堂々たる余裕。

中休みのビール(500円)で喉湿し第2部は苦手の「展覧会の絵」
中学校の音楽の時間にレコード鑑賞以来、必ず途中で睡魔に囚われ最後までちゃんと聞いたことがない。、
いつも覚えているの出だしのトランペットの高鳴るテーマだけ。

さて、例によってロシアの重々しさも過酷な風土も少しも想像させない軽やかなテーマから、映画の劇伴のようなおどろおどろ、ペラペラなコミカル、通俗的優雅、こけおどし的宗教臭・・・。
「展覧会の絵」をモチーフとした故の詰め込み過ぎ的拡散が、退屈さを誘う原因だろうと思い至る。

しかし睡魔と戦いながら我慢して聞いていると、やがて繰り返し現れるテーマメロディがその度に違う意匠で奏でられ、それが確かな組曲となっていることに気づく。
そして最後まで寝なかったご褒美のような圧倒的クライマックス!
嗚呼、人生70歳過ぎにしてやっとムソルグスキーの描いた「展覧会の絵」を眼にしたような気がしたのだ。







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# by kcat46 | 2017-05-09 14:52 | 観読聴 | Comments(0)

雪村展

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初夏を思わせる晴天、昼過ぎ外出小田急線から地下鉄乗り継ぎ根津駅下車。
動物園の裏手から上野公園に向かいGWの大混雑を抜け「東京芸大美術館」
ヘレン・シャッフルベック以来約二年ぶり「特別展 雪村-奇想の誕生-」(1600円)

以前は全く興味の外だった日本画に最近心動くようになったのは、わがほっつき歩きの道すがら神社仏閣が多くなったことと関係あるだろう。
昨年大フィーバーであきらめた若冲のこともあり少々心配していたが「ゆきむらではなくせっそんです」並ばされることなく無事入館。
いきなり『呂洞賓図』(りょどうひんず)から雪村の奇想の世界に迷い込む。

代表作の布袋様等独特のユーモアは、放浪の中で生きて来たその人生と重なり何か温かい芯を感じさせる。
対称的に拡大鏡でしか見えないような「山水図」の精緻な技法、拡大図が掲示されているのは有り難し。(双眼鏡必携)
いいものを見た後の心地よい疲れと喉の渇きを感じつつ地下鉄で新宿へ。

待ち合わせたMと会い、とりあえず西口「思い出横丁」に向かえばお祭り騒ぎの人人々。
いつもの「きくや」はもちろんあの「岐阜や」まで満席で酒場求めて旧パレス座付近に空いていた初見の居酒屋。
とりあえずのビールで乾杯、TOKYOの人口の多さなど肴にGWの一日が暮れる。



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# by kcat46 | 2017-05-06 08:59 | 観読聴 | Comments(0)

言の葉17


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「なつかしき雫(しずく)となりてかへりませ まことのふるさと言の葉の海」大岡信霊前にささげし歌・大岡亜紀(詩人・画家大岡信長女)

「フクシマよ埋めても埋めても葱匂う」(福島西高・野村モモ)

「文学というものの本質は記憶。その記憶をどれだけきちんと残しておくかが大事なことだ」(梁石日ヤンソギル)

「笑いなんて常に今しかないんだ。昔と比べて今の芸人は、どんどんうまく面白くなってる。野球でいえば、長嶋、王よりイチローの方が絶対にうまくなってる」(高田文夫)

「かつては、選ぶべき道が目の前にいくつもあると思ってた。今ではそのほとんどが背後にある」(『生か死か』マイケル・ロボサム ハヤカワミステリー)
「自分が持っていたものはすべてやがて失うものだった。息子、家、自由に動くこと。頭と心」(『もう過去はいらない』ダニエル・フリードマン 創元推理文庫)



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# by kcat46 | 2017-04-29 19:18 | 雑・etc | Comments(0)

71

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朝6時過ぎいつもの如くヒメに起こされネコと自分の朝食用意。
<朝食>ヨーグルトとフルグラ、トースト半枚、サラダ(トマト、胡瓜、レタス・胡麻山葵ドレシング)、ハム一枚
家人の入れてくれたコーヒー飲みながら新聞。
自室でパソコンを開くとグーグルのハッピーバースデーで71回目の誕生日だったことを想い出す。

午前中、パソコンのラジオ「NHKFM・クラシックカフェ」と衛星MLB中継バックに、5月奈良ツアーのコース調べと読書。
「鬼の研究」馬場あき子(ちくま文庫)
「反体制、反秩序が、基本的な鬼の特質であるとすれば、近世の封建的社会体制の確立しゆくなかで、当然鬼は滅びざるを得ないものであり、そして滅びたといえよう」
平安時代末期を舞台に「鬼の首」を探索することになった若き検非違使の話を考えているのだが、お勉強が嫌いな性分幾つになっても治らず・・・。

<昼食>パスタ、烏賊塩辛、納豆、エノキ茸、三つ葉とパセリ(自宅庭)、若布スープ(インスタント)
(家人はJIMへ外出で不在)
テレビ「昼めし旅」から「ナンバーズ・天才数学者の事件ファイル」(テレ東)が最近の定番。
数学の公式を使って事件の謎を解くという設定はなかなかだが、巧くはまる時と無理筋の差が極端。

午後ビデオ「麦秋」1951年松竹(監督・小津安二郎、脚本・野田髙梧)
高三の頃近代美術館かどこかで初見以来何度目か、この歳になれば少しは昔と違った見方ができるかと思ったのだが。
途中何度も早回ししたくなるのをなんとかこらえてラストまで。(時間経過の捨てカットだけを繋いで見たくなる)
シンプル過ぎるほどのプロット、行間のスカスカを埋める作業を楽しめるかどうか?
シナリオ教室なら、登場人物それぞれの関係や葛藤がきちんと描かれていないとか、事情を抱えた二人が結婚した後からが本当のドラマが始まるのでは等アドヴァイスするかも知れない。

若い頃見た時の隔靴掻痒の苛立ちと残尿感を想い出す。
幼馴染の紀子(原節子)が結婚を承諾してくれたと母親(杉村春子)から聞かされた時の謙吉(二本柳寛)の芝居(気持ち)が分からない。結婚を決めた紀子が流す涙の意味が分からない。(自立した女が自分で決めたはずではないのか?)
そして映画のラスト、故郷の大和(奈良耳成山?)を眺めながら老夫婦の会話。
「まあ、私たちはいい方だよ・・・欲をいりゃ限がないが」 「でも本当に幸せでしたわ」
野田高梧の心境には未だほど遠い71歳の自分。

さて、今宵は何を肴に飲んでやろう?
<晩酌・夕食>蚕豆、土筆煮物、分葱と若芽のヌタ、筍ヒメカワ、小茄子の辛し和え、冷奴(キムチ)、鮪のヤマカケ、鰹タタキ、缶ビール(糖質0)2、焼酎(梅割り、ロック)
テレビのニュースを中心に、「バラいろダンディ」(MX)等。
ベッドの朋現在は「ドライ・ボーンズ」トム・ボウマン(ハヤカワ文庫)
アメリカ北東部の田舎町を舞台にしたカントリーノワールでいつの間にか夢路へと。

「すこしづつ死す大脳のおぼろかな」(能村登四朗)
「ゆくゆくはわが名も消えて春の暮れ」(藤田湘子)


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# by kcat46 | 2017-04-23 14:13 | 雑・etc | Comments(3)

頭高山花見17

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花粉症の花見は例年ソメイヨシノを横目にじっと我慢、ちょいと遅れて八重桜が定番。
今年はなんだか季節の巡り遅く、まだ咲き残る桜は余禄として八重はまだかいな?

10時秦野駅集合。初参加のYさんを含め男性4、女性2の計6名。
例年通り祭囃子の響く住宅街を抜け、白笹稲荷から桜並木の続く道路を渡り震生湖への道。
土手にびっしり生えた土筆等摘み、登るにつれ丹沢表尾根の山並みが広がる。

初夏を思わせる陽気に一汗かいて震生湖畔、ヘラブナ釣り師眺め一休み。
再び登り返し渋沢丘陵の尾根道に戻り春真っ盛りの風景を楽しみながらだらだらと。
足元には白、黄、青様々な野の草花咲き競い、野鳥の声が新緑の林間に満ちる。

白泉寺からの道を分け八重桜の林に入れば陽当たりと枝により様々なれど、おおむね三分咲きというところ。
いつもの頭高山花見場着(12時半)持ち寄った酒と肴を広げしばし花見の昼の宴。
お目当ての八重桜には少々早かったが、代わりに葉の混じり始めた桜が風に舞う。

昼酒に心地よく酔いまわり、下りは例年なら花摘み横目だが今年は未だ。
チューリップ寺の賑わいを過ぎ、渋沢駅ではドッコイドッコイの神輿の声が迎える。
鶴巻温泉で途中下車、いつもの「弘法の里湯」にザブン。
湯上りのビールで乾杯後、「鶴寿庵」に場所を移し仕上げの酒となるのは例年通り。

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「老いてこそ春の惜しさはまさりけれ いまいくたびも逢はじと思へば」(橘俊綱)

酒 :缶ビール、残草蓬莱(愛川)、真澄(長野)、芋焼酎(ロック)


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# by kcat46 | 2017-04-18 09:53 | 山を歩けば | Comments(0)

酒メニュー

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JIMで一汗ご褒美ビール、最近寄ることが多いのは本厚木駅ナカの立ち飲み「ぼたん」
寿司屋の出店らしく生魚系が安くて旨いのに加え、地酒の種類が揃っている。
70年生きてきて50数年かなりの酒を飲んできたつもりだが、新しい酒に出会うのは新しい××に出会う喜びと一緒。

とりあえずの生ビールで一息、地酒メニューを眺める時の心踊りをあわれとぞ思へ。
一時代前ならごちゃごちゃ言わずに片っ端から味見すればいいのだが、インシュリンという奴がじゃまをする。
糖尿病予備軍の端っこに連なる身としては、「一杯だけ」といつもの言い訳で医者の顔をワイプアウト。

さてと。
メニューに並んだ地酒の中でその日の気分により飲み慣れたのから初めての酒まで、
その手助けをしてくれるのがメニューに書かれた酒のキャッチコピー。
有名無名の酒の特徴を一、二行で表すコピーの適確さに以前から感心、誰が書いてるのか聞けば、
「自分ですが・・・」と若い板さんの返事。

自分も物書きの端くれとして、酒の味を文章に表現する難しさはよく分かるだけに誉めると、
「新しいのが入ってくるたびに、少し舐めては必死で考えるんです」と嬉しそうに笑顔を浮かべる。
そういうことなら、(どういうことなのか)もう一杯飲まずに帰るわけにいかない。
「濁り成分は繊維質たっぷりです」というコピーに得した気分でもう一杯となる。

酒 :生ビール、千代(奈良)、扶桑鶴・濁り(島根)
アテ:鮪ブツ(100円)、大根オデン・とろろ昆布(250円)、サヨリ刺身(320円)、海鞘塩辛(320円)


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# by kcat46 | 2017-04-11 19:42 | 近所をブラブラ | Comments(0)

ああ、また四月

寒い日が続き、桜はまだかいなと。
毎年今頃は世間の浮かれ気分余所目にただ花粉飛び去るのを待ち日々だが。
シナリオワークショップ補講の帰り、昔懐かしOBに声かけられもう一杯。
三月から四月にかけ、別れと出会いの交差する季節の妙にテンションの高い気分をすっかり忘れていた。

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 愛を求め
 出発するひと
 あたらしい世界をたずね
 遠く行くひと
 お別れの言葉はいらない
 夜明けの道はまっすぐで長いが
 立止まってはならない
 ぼくらのこころに
 まだ燃えている彗星の
 一千年の別離もさびしくはない
 ひたすら求め たずねて行き
 またいつか めぐりあおう
 春は来らず
 喜びなき代の美しきひと
 
 (鮎川信夫「別離の歌」)

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# by kcat46 | 2017-04-02 20:01 | 雑・etc | Comments(0)

大相撲17三月

大相撲大阪場所は稀勢の里劇場で幕となった。
シナリオ講座で教える基本通り、ラストがハッピーエンドならその前に主人公をできるだけどん底に追い詰める、泣かせたいならその逆で・・・。

初場所は見事初優勝で横綱昇進となったが、日馬富士、鶴竜両横綱が途中休場、苦手ライバル豪栄道にも不戦勝で千秋楽の白鵬戦土俵際の粘り勝ち。長年の辛抱によく耐えたご褒美だろうと納得していた。
白鵬を筆頭にモンゴル三横綱と豪栄道、顔ぶれ揃って今場所に横綱稀勢の里の真価が問われると思った。
幕を開けてみれば、立ちはだかるはずの最大の敵白鵬が早々に休場、豪栄道が続き、日馬富士、鶴竜もコケ前半から稀勢の里一人勝ちの様相。
なんだかな・・・と優勝争い興味失せ贔屓の高安、玉鷲、千代の国等の相撲に目を奪われているうちに、おや、照ノ富士復活

白鵬の次を担う大器と期待したこともあったが、膝を痛めて以来、本人が麻婆豆腐食ってるだけのバカか親方が悪いのか、把瑠都の二の舞になると諦めかけていたのだが。
注目の琴奨菊戦、立ち合い跳んでの勝ち方にまだ膝は相当悪いのだなと思った。
琴奨菊の突進を受け止めるだけの自信がないのだろう。
そんな状態で日本国民の期待を背負った稀勢の里に勝てるはずもなく、優勝を決めた二番とも右足で踏ん張ることができずの負けだった。
(「モンゴルへ還れ!」という心ないヤジをシラッとはねのける強さが見てみたい!)

横綱になる前の期待を裏切り続けた「ここ一番に弱い」稀勢の里が、横綱になったことで一皮むけたのか?
「神が下りてきた」という稀勢の里の言葉だが、まだ自分は評価できない。
「感動した!」と小泉首相に言わしめた貴乃花の奇跡の優勝と、その後の凋落を想い出せば、またしても次の場所を見てみないと・・・。

ついでに、WBSで気になったこと、
日本の投手は少年野球からずっと回転のいい(空気抵抗に逆らって手元で伸びる)速球を目標としてきたのは、結局打者を三振に取るということが投手の喜びだったが、根本的に考え方を変える必要があるのかどうか?
球数を使わずできるだけ早く打ちそこないでアウトを捕るという、アメリカの合理主義(投手の役割分担)が産んだツーシーム全盛の流れに日本の打者が全く対応できない姿を見ると、少年野球のピッチング練習から変える必要があるのかもと。




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# by kcat46 | 2017-03-28 20:21 | 雑・etc | Comments(0)

ヒメコ

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猫のいる生活を始めて30数年、最初は「ルパン三世」の脚本家仲間Tさんから頂いたシャム系の黒猫。
伊勢原に家を建て引越し祝いということだった。
名前は「バロン」その名のとおりやたら気位髙く、新しい家族にも、新しい家にもなかなか慣れず苦労した記憶。

十何年か結構長生きして病死、その後虚を埋めるごと何匹かとの日々あり。
全て牡猫で、昨年逝ったオトメが初めての牝猫だった。
人懐こい性格ですぐに慣れ、当時幼児だった孫達に乱暴に弄られてもじっと触らせてやり、御近所さんはもちろん通りがかりの見知らぬ人にもゴロリと道路に寝転がり腹を見せて撫でさせる人気者だった。
行方不明になった後も「きっとどこかの家で可愛がられて帰るのを忘れてるのよ」と。

そしていよいよ最後のつもりで戴いたのが「ヒメコ」生後三ヶ月。
これが同じ牝ネコと思えないほど性格が違う。
初めて家に来てケージから出した途端脱兎のごとく家中逃げ回りあっという間に姿を消した。
ようやく見つけた食器棚の裏の狭い隙間に潜りこんだまま、呼べど答えず、餌や玩具での誘いにも全く反応なし。
家人が寝静まった夜中に餌を食べ、用意したトイレを使い、ようやく慣れ始めたかと思ったら、孫達が遊びに来てまた隙間の置物と化す。

そんな繰り返しの中でようやくわが夫婦だけには気を許すようになり、自分から膝に乗って来たり甘えるようになったが、こっちの都合で抱こうとするとるりと逃げる。
自宅で猫を飼っている東京の猫好き孫娘が、新しい猫を見たいと先日遊びに来たが、顔を合わせ途端あっという間のい階段を駆け上がり二階の隠れ家に籠ったまま二泊三日の間決して顔を合わせようとしなかった。

最近外の世界に興味津々、じっとベランダから庭の野鳥を見ていたりする。
細長い胴体は野生のイタチやテンを思わせるスピードと瞬発力、いつか狩りをする姿を見てみたい。
最後に出会った猫から、生きる野生の欠片に触れる新鮮な喜ぶを学びつつ、さて。
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# by kcat46 | 2017-03-23 20:47 | 雑・etc | Comments(0)

舘野鴻ライブ

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「日本のファーブル」熊田千佳慕の後継者、秦野のフィールド画家舘野鴻君のジャズライブ。
「表丹沢音楽講」@「ポコアポコ」
僚友でデキシ―系ドラマー蓑宮俊介とギターに佐々木哲太郎というお馴染みのトリオ。

初めて聴いたのは10年ほど前、行きつけの酒場伊勢原「豆穂」のライブ。
肺の筋肉目いっぱい震わせ、ブイブイ吹き抜くサックスの印象。
演奏後の雑談で当時横濱ジャズフェスで聴いてファンとなったminga早坂紗知のお弟子さんだったと知る。
また土方巽の暗黒舞踏にも参加していたと聞き、なんだか面白いジャズマンと興味を覚えライブがある度に聴きに出かけた。

そして数年後、突然今度こんな本を出しましてと見せられたのが最初の絵本、『しでむし』(偕成社刊)
その写実的で繊細な画風に少々驚いた。(わが孫にはリアルすぎて気持ち悪いと言われたが)
ジャズの演奏との違いに擬態だったのかと思った次第。

その後「ぎふちょう」「つちはんみょう」シリーズと続き、神奈川県の「生命の星・地球博物館」の展示会に始まり地元を飛び出し全国あちこちで展覧会や講演会に忙しいと聞いていた。
その間「豆穂」の閉店ということもあり、しばらく演奏を聴くこともなかった。
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そして久しぶりのライブ。
オリジナルが中心のレパートリーのせいか、独特の肺呼吸のような切迫感は消えゆったりとした余裕のようなものを感じた。
蛹が羽化し成虫として飛び立ったと思えば喜ばしいかぎり。

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# by kcat46 | 2017-03-09 19:58 | 観読聴 | Comments(0)

清順さん

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<「けんかえれじい」「ツィゴイネルワイゼン」など個性的な美学に貫かれた作品で知られる映画監督の鈴木清順(すずき・せいじゅん、本名鈴木清太郎〈すずき・せいたろう〉)さんが13日午後7時32分、慢性閉塞(へいそく)性肺疾患のため、東京都内の病院で死去した。93歳だった。葬儀は近親者で営んだ。喪主は妻崇子さん。元NHKアナウンサーの鈴木健二さんは実弟。(朝日新聞デジタル)>

初めてお目にかかったのは「清順問題共闘会議」準備会か何か、学生映画連盟の代表として挨拶した記憶。
親しく接していただくようになったのは清順さんが「ルパン三世2」の監修となってから。
脚本打ち合わせ用のアパートの一室通称ルパン部屋。
シリーズ構成の大和屋竺師匠を中心にシナリオライターが喧々諤々。
片隅の畳に寝転がって、聞いているのかいないのか最後にボソリと「面白きゃ何やったっていいんだよ」その一言にぐさりと来たり、ほっと肯いたり。

<ある日、脚本、演出、作画の大討論会をやった。ルパンが若いと同じようにルパンを創る人も若い。そのうえ誰もが自分の胸に描くルパン観を一歩もゆずろうとしないしないから眼は血走り、鼻の穴はふくらみ、一寸したはずみに血の雨が降るような凄まじさとなった。諸君、これこそがルパンを創る場なのだ。ニヤニヤしていてはものは出来ない。血の出るくらいの修羅場が創造の場である。こうゆう時が一番ぢぢいの血も踊る・・・>(鈴木清順『ルパン三世名場面集』日本テレビ刊より)

阿佐ヶ谷「たらふく」始め様々な酒の席。
清順さんのべらんめえな江戸弁を聞くのが好きだった。
ある監督の新作映画の話題で盛り上がり「いかがですか?」清順さんに意見を求めると。
「彼は箱根の向こうから来た人だから・・・」

そのくせプロ野球では阪神タイガースを贔屓にしていた。
「巨人は田舎者の集まりだからね・・・」
大好きだった『けんかえれじい』の話をすると何故か機嫌が悪くなった。
「たぶん、自分の尻尾を見せたことを恥じてるんだよ」と大和屋さん。
以後その話題はタブーとなった。
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箱根にあったNTVの寮で泊まり込み、暇を見つけて近くの早川で釣糸を垂れた。
結局目当てのニジマスは釣れず「魚が相手じゃどうにもならんね」
視聴率が30パーセントを超えたご褒美で出かけた台湾ツアーでは意外に恐妻家の一面を知った。
前の奥さんがやっていた歌舞伎町の酒場「かくれんぼ」で居心地悪そうにしていた清順さん。

毎年末大和屋さんのお宅でルパンの作家を中心に集まっての宴会「ふぐの会」
カッカッカッと笑う清順さんの笑い声が忘れられない。
夢と現と、彼岸と此岸と自在に行き来した清順さんの魂は今何処に遊ぶだろうか。
感謝をこめて冥福を祈ります!



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# by kcat46 | 2017-03-02 11:00 | 合掌 | Comments(1)

大和路ふらり

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8時半出立=小田原9:30過ぎ新幹線=京都=奈良(13時頃)市内循環バス=春日大社前
春日大社から春日山原生林を歩き若草山に登る予定が、若草山周辺は冬季閉鎖中(3月解禁)
予定変更、春日大社周辺の混雑を避け御間道を若宮神社、柳生街道へ抜け新薬師寺付近散策。

「志賀直哉旧邸」奈良サロン文化の名残りを嗅いでみようかちょっと迷うがやっぱりパス。
浮見堂周辺野鳥など観察しつつ(一眼レフカメラ買うべきか?)興福寺境内。
興福寺の五重塔は、シルエットの美しさで有名な薬師寺東塔や法隆寺の五重塔等と比べて頭が重すぎると言われるが、改めて見直してもずっしり重い感じがそれはそれで悪くないと思う。

ならまち界隈の立ち飲みスタンドで奈良の地ビールを一杯、近鉄奈良駅から一駅で新大宮着。
駅に隣接して建つ「スーパーホテル」にイン(16時前)暗証番号が鍵代わりの新方式。
全館WIFIで一泊朝食付き5400円は安い。
部屋のバスで汗流し部屋を出て新大宮のネオン街、適当に当たりをつけた店「飯と酒 FUJIN 食堂」
12月の南九州ツアーで食し美味だった生鰹節を見つけ奈良の地酒に酔う。

酒 :缶ビール、地ビール、三緒杉、風の森(奈良)

<二日目>
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ホテル8時半発、一階のコンビニで昼食飲み物、午後から雨予想に備えビニール傘買。
新大宮駅=大和西大寺(乗り換)=近鉄郡山=(バス)横山口下車
横山口から20分ほど舗装道路の登りで矢田寺着(10時頃)
天武天皇創建の「あじさい寺」として有名ということだが季節外れ。

寺の裏手から道標に従い山道に踏み入る。
霊山寺から続く矢田丘陵の稜線へ登り、猪の踏み荒らした跡多くすれ違う人影も無い。
やがて山上の池見えて静かな湖面には何羽かの水鳥の姿。

矢田峠から稜線を辿り国見台の展望台
眼下には斑鳩の里から奈良盆地と昨年巡った大和三山、その向こうに三輪山に続く稜線。
展望愉しんだ後は松尾寺への下り、『日本書紀』編纂で知られる舎人親王建立(718年)の厄除けで有名な寺。
山懐に抱かれたような境内で五重塔など眺めながら昼食とする(さすがにアルコールなし)

松尾寺からの下りは舗装道路となり、斑鳩の里の風情とカントリークラブを横目にポツポツ落ち始めた雨気にしながら急ぎ法隆寺に出る。(13時半頃)
本降りになり始めた雨の法隆寺境内、冬の平日とあって観光客の姿もまばらな中傘を片手にゆっくり見て回る。(中学校の修学旅行以来)
五重塔や玉虫厨子などそれぞれ流石と思わせるがやっぱり「百済観音立像」見に来てよかったと思わせるものがある。
さらに夢殿の裏手から中宮寺にまわれば待っているのが「如意輪観世音菩薩半跏像」のアルカイックスマイル。
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法隆寺前バス停から筒井駅前に出て近鉄の駅から新大宮へ戻る。
ホテルの部屋で一休み、夕暮れを待って今宵も新大宮の飲食街。
前日の店の隣「熊本直送・名物馬刺し」の看板に魅かれて「うま杉」
大和の歴史の道を歩み、美女二人に拝観の満ち足りた気分から地酒メニューに並んだ五種類「順番に持ってきて」
九条ネギと蛸のおでん、馬刺し三点盛りを肴に酒満ちて二日目の夜も暮れる。

酒 :缶ビール、生ビール、「梅の宿風香」「山鶴」「五神」「三緒杉」「三日踊」

前夜の雨上がるが寒さ戻る。9時過ぎホテル発(精算無しスタイル)
新大宮駅から近鉄奈良へ、歩いて(15分ほど)奈良公園。
平日午前中はガイジンだらけで鹿と自撮り写真で大騒ぎ。

東大寺南大門から大仏殿(工事中)、そう言えば京都の平等院も松島の瑞巌寺も工事中だった。
閉鎖中の手向山八幡宮の参道から法華堂(三月堂)、二月堂と登るにつれ観光客の姿まばらになる。
二月堂舞台造りの欄干から見下ろす大仏の瓦屋根の向こうに奈良市内の眺めは流石。

大仏池への静かな道、梅の花と野鳥の姿眼で追いながら散策。
戒壇堂から県庁裏手にある県立美術館へ、企画展「祈りの美」開催中(65歳以上無料)
奈良縁の三人展清水公照杉本健吉(新平家物語・吉川英治挿絵等)、平山郁夫「楼蘭の遺跡」
元東大寺幼稚園園長だったという清水のユーモアをたたえた仏画や粘土遊びのような泥仏が素晴らしい。

鑑賞後、寒さを避け近くの文化会館のテーブルで一休み、コーヒーとサンドイッチ。
近鉄奈良駅に戻り特急電車で京都。
お土産とお酒買い込み14時過ぎ発新幹線=小田原=伊勢原17時過ぎ無事帰宅。

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# by kcat46 | 2017-02-23 19:57 | 遠くへふらふら | Comments(0)

松原智恵子賛!

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「ザ・インタビュー」(BS朝日)松原智恵子×ヤン・ヨンヒ(映画監督)を観る。
「ミス16歳コンテスト」で入賞し1961年日活の新人女優としてデビューした頃の話から・・・。
あれからすでに半世紀!
自分にとって松原智恵子の名は永遠のヒロインだった。

当時自由ヶ丘には六館の映画館があった。
「砂漠は生きている」や「マナスルに立つ」等学校の映画鑑賞でよく行ったのが「自由ヶ丘松竹」大島渚の時代に「太陽の墓場」を見たのが最後。

その斜め前にあった「ロマンス座」は幼少期叔母さんに連れられ観た「遠い太鼓」というゲーリー・クーパの記憶。
後に大映系になってからは全く記憶無し。

さらに駅の近く一番立派だった「自由ヶ丘東宝」では三人娘から黒沢明、ゴジラ等怪獣映画の印象。
駅から東横線ガードを潜り「自由ヶ丘劇場」は洋画系の二番館、拳銃の早打ちを確かめに通った「ワーロック」等西部劇から、ジャクリーヌササール、ドモンジョ、アランドロン等自分にとって映画の世界へ始めの一歩。

街のはずれ熊野神社の前にあった「武蔵野館」は東映系チャンバラ映画、そして一番新しくできたヒカリ街という二階建てビルの中の「ひかり座」日活系。
この小さな暗闇の空間が自分にとって青の時代の幕開けだった。

「嵐を呼ぶ男」「紅の翼」「明日は明日の風が吹く」「ギタ-を抱いた渡り鳥」・・・。
石原裕次郎でもなく小林旭でもない、いつも敵役の殺し屋エースのジョー宍戸錠が好きだった。
野球少年の仲間が多摩川の巨人軍グランドに向かう時、ひとり自転車漕いで駒沢球場の東映フライヤーズや毎日オリオンズの試合を見に行くちょっとヒネた少年期。

ドアが閉まらないほど満員の観客の隙間から覗くスクリーンの向こう、胸ときめかす相手は「キューポラ」の優等生吉永小百合でも、「非
行少女」のひたむきな和泉雅子でもなく、何故か松原智恵子だった。
遠い世界への憧れ。非行少年とヴァイオリンの少女。
ロマンチシズムとセンチメンタリズム。

初めてお眼にかかったのはNTVのドラマ「天まであがれ2」
本読みのリハーサル室の片隅に、学生時代の友人で担当ディレクターのA君に呼ばれ、
「彼、ガキの頃から松原さんのファンだったらしいですよ」
紹介され目の前で初めて眼にした生(なま)松原智恵子とどんな会話を交したか全く記憶が跳んでいる。
今も記憶に残るのは、にこやかな笑顔の目尻の皺の美しさだけ・・・。

「第71回毎日映画コンクール」田中絹代賞受賞とのこと、いつまでもお元気で永遠のヒロインでいて欲しいと思います。


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# by kcat46 | 2017-02-15 10:00 | 思い出たどれば | Comments(0)