IE9ピン留め

テオ・アンゲロプロス

<AP通信によると、「ギリシャ映画界の巨匠」として知られる映画監督テオ・アンゲロプロスさんが、アテネ近郊の道路でバイクにはねられ頭部を強く打ち、搬送先の病院で死亡した。76歳だった。
「旅芸人の記録」(75年)でカンヌ国際映画祭国際批評家連盟賞を受賞。
80年「アレクサンダー大王」でベネチア国際映画祭金獅子賞、98年「永遠と一日」でカンヌのパルムドールなど国際映画祭の最高賞を受賞。他にも「シテール島への船出」(83年)、「こうのとり、たちずさんで」(91年)、「ユリシーズの瞳」(95年)など、美しい映像で深い思索を誘い、高い評価を受けた。>

「旅芸人ー」を見た時の衝撃はたぶん、ヨーロッパ映画、文化に対する距離感故のコンプレックスだったと思う。(内か外か?)
ギリシャ哲学から、「ネバー・オン・サンデー」を経て、今やユーロのお荷物とは。
年に一度位酒に酔って何故か見たくなり、録ってあるビデオを見返すのが「永遠と一日」
いつも最後まで見終わらずに夢の中となる。

最近読んだ新聞記事、グルジアの映画監督オタール・イオセリアーニ(『汽車はふたたび故郷へ』)のインタビュー。
「群衆に向かって語ってはいけない。一人の理解者に語りかけよ」
「群衆が多数決で支配することに私は耐えられない」
正直に言おう、僕は「絆」という言葉が大嫌いだ。

堕ち行くギリシャとヨーロッパと、「がんばれニッポン」
「ギリシャの火酒」ウーゾでも飲みながら、アンゲロプロスの映像に酔っぱらいたい夜。
「明日の長さはどれうらいか?」
「永遠と一日」

撮影中だったという新作を見られないのは残念だが、冥福を祈るのみ。
合掌!

# by kcat46 | 2012-01-26 20:59 | 合掌 | Trackback | Comments(0)

遠くへ行きたい。か?

スコッチウヰスキーの故郷アイラ島へ研修の旅(?)に出た豆穂マスターからメールあり。
ピートの大地でモルトの香りに包まれながら酔い眠る贅沢は、遠路はるばるの価値ありか。

BSの「旅のチカラ」という番組で医者で作家の海棠尊(『チームバチスタ』)が、チェ・ゲバラの足跡を追ってキューバを尋ねる番組を見る。
革命と音楽。似たような企画書を何度も出しては突き返された頃を思い出す。
「おまえにゲバラの何が分かる」とテレビに呟きながら、晩酌の支度する自分がとても虚しい。

酒に酔いながらあと何年・・・と考える。
最後に海外へ行ったのはもう5年前になるニューヨーク。
『日曜日にはネズミを殺せ』(監督・フレッド・ジンネマン)を見て以来、いつかピレネー山脈を越えてスペインへ行こうという約束も果たせないまま。
ヨーロッパアルプスを巡る旅も実現してない、アラスカのキャビンに泊まり込みキングサーモン釣り三昧の日々を過ごす約束も。

もう無理とまだまだの間に、やり残したことの幾つかをどれだけ拾っていけるのか?
ダルビッシュのレンジャーズ入団のニュースを見ながら、そのピッチングを見ないで死ねるかという想いと。
でも、テキサスはやっぱり遠いよな・・・。
そうだ、とりあえず歩けるうちに屋久島か白神山地に行かなきゃと思ったり。

PS:Y君、今年は寒いけどお元気でしょうか?
毎年冬の今頃に、新緑の季節になったら酸ヶ湯へ行きたいと思ったりするのだけれど・・・。ま、なんとか。

酒 : 缶ビール(2)、お福正宗(新潟)、焼酎・カボス割

# by kcat46 | 2012-01-21 20:36 | 思い出たどれば | Trackback | Comments(0)

小田原おでん

旧き酒友Mさんから連絡アリ、新宿ゴールデン街「あび庵」ママA子さんの飼い猫が年末に他界、散骨のため小田原へ行くという。
この季節なら当然おでんで一杯と話まとまり「小田原おでん本店」で待ち合わせ。
15時過ぎ小田原駅に着き海の方へぶらぶら歩くうち、散骨済ませたお二人とバッタリ。

享年20と大往生をとげ、相模灘の海に還っていった猫「メゴチ」に乾杯、後は勝手におでんつつきながらの酒。
A子さんが亡きネコの思い出話始めれば、長年ネコ一筋のMさんだって黙っていない。
「うちのネコは・・・」とネコ自慢が始まり、昨年若い仔猫を飼い始めたばかりの自分も負けじと
「やっぱり若い猫の可愛さに比べれば・・・」うっかり口はさんで嫌な目で睨まれる。

最近のゴールデン街の噂となり、誰さんが亡くなった、どこぞのママもとうとう店を閉めて引退した・・・。
「小茶のおばちゃんが死んだのは81歳で・・・」
「どうして覚えてるの?」
「新宿テアトル劇場借り切ってやった送る会の会費が死んだおばちゃんの年齢8100円で、一万円札だしたら受付やってたA君がお釣りはいいよなって返してくれなかった」
想い出話に酔っ払い駅までふらふら。

もう一軒は、「煙草吸える店で飲みたい!」と二人の希望で「四季彩采」
地魚の刺身を肴に続き酒ですっかり酔い周り、最後はやっぱり死ぬ話。
90歳過ぎて両親とも健在というMさんはDNAへの不安から
「同年代の友達がいなくなるまで生きていたくない」という理由で、煙草と深酒は欠かせないらしい。
日々JIMに通い、山登りにマラソンの自分など、「モリシゲみたいになりますよ」と忠告される。
自分としてはぎりぎりまで酒飲んである日眠りこけたままあちらへ行きたいだけと言えば、A子ママ曰く
「だったら今の季節が一番いいじゃないですか」
酔いつぶれるまで飲んで、そのまま路上で眠りこければ明日の朝はあちらの世界へ行けますよ。
事実、店を出たまま帰らぬ人となった酔っ払いを何人か知っているという。

ロマンスカーで帰る二人と別れて小田急線。
椅子の下からホカホカ暖房にうつらうつら、どうせ野垂れ死にするなら寒い路上より、こんな温かさに包まれそのまま・・・ふと気がつけば、伊勢原過ぎて相模大野で目が覚める。
現実はなかなか、寒い!

酒 : 生ビール、箱根山、丹沢山(神奈川)、一ノ蔵(宮城)、焼酎・緑茶割

# by kcat46 | 2012-01-12 21:02 | 街を歩けば | Trackback | Comments(0)

2012正月

大晦日恒例となった「豆穂・カウントダウンライブ」
おなじみのメンバー、酒飲み仲間が集まってジャズからブルースと盛り上がり、
「イマジン」の合唱に声を枯らしてハッピー・ニュー・イヤー!

軽い二日酔いで迎えた元旦の朝、迎え酒の缶ビールから。
昨年おふくろが他界して正月の実家詣でも今年からなくなり、一日二日と何の予定も無し。
家人は軽井沢在住の義妹と待ち合わせて東京スカイツリー見物にお出かけ。
鬼のゐぬ間じゃないけれど、昼間からお節肴にゆるりと酔中を漂う。
読みかけの本を開き、いつのまにかうとうと、また起きて酒、年賀状、パソコン、録りだめたビデオ、仔猫と戯れ・・・のんびりまったり。

三日、初JIM。(+0.5K)
マシンで筋トレ少々、エアロビクス(45分)、自転車(8K)、プール(15本・750M)
露天風呂で汗を流し帰宅。

四日・新年の宴
旦那の実家へ里帰りしていた娘夫婦と川崎在住の息子がそれぞれ孫連れて参集。
おでん鍋やお節を肴に酒。
孫たちの矯正をバックに、話題は昨年走ったマラソン、仕事、昔話、映画、文学の話とっ散らかしつついつの間にか記憶の向こう側へ。

酒 : 缶ビール(数不明)、越の華・しぼりたて生、にごり酒活性酒、越の白雁(新潟)、焼酎(カボス割)

# by kcat46 | 2012-01-07 14:54 | 雑・etc | Trackback | Comments(0)

2011ベストテン

<昨年見た映画(ほとんどビデオ)と読んだ海外ミステリー>

「白いリボン」
ある時代のどうしようもない閉塞感、時代の闇に傷つけられる白の痛さ。

「息もできない」
ボーイ・ミーツガールは出会いが全て、「俺たちに明日はない」を想わせる二人の邂逅。

「ナイトアンドデイ」
アイデアの豊富さ(脚本家の数)、監督ジェームズ・ゴールドマンとハリウッド職人技の結集。

「瞳の奥の秘密」
サスペンスとラブストーリー、現在と過去を交錯させた構成の見事。

「オーケストラ」(2009年フランス映画)
大人版「がんばれベアーズ」、お決まりのラストにただ感涙。

「インセプション」
 難しい題材を最後まで見せきった力技(テクノロジー)。。

「クロッシング」
ど真ん中に投げ込まれたストレートのお涙頂戴。

「フローズン・リバー」
貧しい女と虐げられた女、女同士の友情。なでしこジャパンの年。

「シャッター・アイランド」
ヒッチコック映画へのオマージュか。全編旧さを楽しんでいる

「モンガに散る」
台湾版「仁義なき戦い」、青春に国境はない?

「クレイジー・ハート」
定番だが後味の爽やかさ。ジェフブリッジの味。
_ _ _ _ _

「音もなく少女は」 ボストン・テラン作
過酷な運命に抗い、絶望の中から立ち上がるヒロインの凛々しさ。

「ラストチャイルド」 ジョン・ハート作
一つの事件が人生に起こす波紋、それぞれの切なく濃密なドラマ。

「回帰者」 グレッグ・ルッカ作
「誰と恋に落ちるかは選んだりできない。落ちるときはただそうなってしまうんだ」
アティカスとアリーナの人生に幸あれ!

「復讐はお好き?」 カール・ハイアセン作
例によって一ひねりも二ひねり味付けされた登場人物達の魅力。

「バッドラック・ムーン」 マイクル・コナリー作
元腕利きの女盗賊ヒロインの魅力、プロの技。

「デス・コレクターズ」 ジャック・カーリイ作
異常な殺人事件、設定の重さにもかかわらず読後爽やか。

「沼地の記憶」 トマス・H・クック作
いつもながらの静かな重低音で語られる人生の悲しみ。

「ソウル・コレクター」 ジェフリー・ディヴァー作
情報社会の問題点と監視社会の恐怖を、細かいデテールとリアリティで読ませる

「五人目の女」 ヘニング・マンケル作
福祉国家スエーデン社会の様々な問題、市民自警団をあぶりだす。

「エコーパーク」 マイケル・コナリー作
プロットは単純だが、主人公ボッシュの魅力で最後まで読ませる。

# by kcat46 | 2012-01-04 10:47 | 雑・etc | Trackback | Comments(1)

迎春


 ・・・・・

 ほんとうは、新しい定義が必要だったのだ。
 生きること、楽しむこと、そして歳をとることの。
 きみは、そのことに気づいていたか?

 まっすぐに生きるべきだと、思っていた。
 間違っていた。ひとは曲がった木のように生きる。
 きみは、そのことに気づいていたか?

 サヨナラ、友ヨ、
 イツカ、向コウデ会オウ。

 (長田 弘 『死者の贈り物』 ヨリ)

# by kcat46 | 2012-01-02 13:48 | 雑・etc | Trackback | Comments(0)

ラストラン


40数年競馬を見てきて、佇む馬を見たのは初めてな気がする。
今年最後の「有馬記念」、日の出の勢い若き三冠馬オルフェーブルか最強の牝馬ブエナヴィスタか、前評判盛り上がりいよいよスタートの刻が迫ったその時、カメラが捕らえたブエナヴィスタの姿は思いがけないものだった。

スタートを目前に控え緊張をほぐすためにダクを踏んだりなだめたり、他の馬がそれぞれの動きする中でブエナ一人、そんな馬たちと関係なくただじっと立ち止まったまま遠くを見るように佇む姿だった。
その静かな空白の時がどれくらいあったろうか、さすがに異様さに気付いたTVアナが「まるでこれが最後のレースと知って思い出しているようですね」とフォーローした。

もしかしたら最後の名勝負が見られるか、それとも・・・とちょっと嫌な予感、もあった
結局後者の結果となり、ゴール前馬群の中に呑み込まれていくブエナの姿に、また一つ季節がめぐるのをを思い知らされた。
レースの前に既に勝負の世界を超えてしまっていたのか、それとも終わりつつある自分を知りただじっと時の流れの残酷さをかみしめていたのか。
たぶんこれから、競馬ファンの間で伝説となって語り続けられるだろう。

恋は短い 夢のようなものだから
喜びも悲しみも みんな夢の中
 ( 浜口庫之助)

ちらちら舞う雪の中で若き勝者が表彰式を終えた後、6万人を超えるファンの拍手と歓声に送られてブエナヴィスタのお別れセレモニー。(獲得賞金歴代牝馬最高の14億8千万)
ゲストの蛍(ホト)ちゃんが言葉もなく唇かみしめ、強面解説者松本ヒロシがこらえきれずに声を出して泣き声を上げる。
いつだって、失ってからしか大切な女の価値は分からない。また年の暮れ。
きっといい仔産めよと思いながら、さて、その子がデヴューするまで・・・。

# by kcat46 | 2011-12-27 20:57 | 雑・etc | Trackback | Comments(0)

球友再会

JIMでエアロのバックMはクリスマスモード一色、汗を流した後駅前でT君と待ち合わせ。
厚木にあるT工芸大で週に一回アニメのシナリオ演出の講師をしているというので、一度飲もうという約束がようやく実現。
南口にあるホームグランドの「四方」へご案内。

T君とは一つ違いのほとんど同期、初めはど根性ガエルか、バカボンんか、先日他界した出崎統氏の演出助手として出会ったような記憶。
やがてシナリオを書き始めルパン、ガンバ、メゾン一刻、色々一緒に仕事もして酒も飲んだけど、一番お互いに認め合っていたのはたぶん野球だろう。
亡きHさんが中心となりアニメのシナリオライターでチームを作り「アニメリーグ」に参加しようとなった時、仕事柄体育会系のメンバーが足りず当時他の草野球チームでやっていた自分が呼ばれ、高校野球経験者としてT君が参加ようやくチームとしての体裁が整った。

その後自分は少年野球の方が忙しくなり、T君は母校盛岡の高校野球監督を引き受けることになった。
何年目の夏だったか、今年は甲子園を狙えるチームが作れたと連絡を受け岩手県まで応援に出かけた。
盛岡からバスで遠野を過ぎ三陸海岸の宮古にある野球場、遠く海岸に延々と連なる長い堤防に「すごいですね」と感想を漏らしたら、ここは三陸大津波があったから津波には警戒万全と聞いたのは、試合後行った魚市場付近の飲み屋だったか。

以後自分の仕事がアニメより刑事ドラマが多くなり、会う機会も減っていつのまにか。
月日なんてほっとけばいくらでも過ぎ、久しぶりにゆっくり向かい合えば話はいくらでもあるようで肝心なのは、病気と孫の話だけはしないのがおたがいの矜持、ミエ。


ようやく酒がまわり、
「残りの十年、いよいよ東京を引き払って故郷の盛岡に帰ろうか迷ってる・・・」
十年という微妙な長さのリアリティが妙に納得いく。
その十年で何がしたいのか、できるのか?
自宅遠くで酔っぱらうと無事に帰る自信がないという、全く自分とご同輩、次の機会を約してロマンスカーで帰るT君と別れる。

酒 : ビール、あさ開(岩手)、燗酒

# by kcat46 | 2011-12-22 20:37 | 近所をブラブラ | Trackback | Comments(1)

長田弘

テレビの対談番組で詩人の長田弘氏を久しぶりに拝見する。
1965年『われら新鮮な旅人』でデビュー、僕が大学に入って初めて買った詩集。
「抒情の変革」を掲げて登場したその鮮烈な印象は今も忘れられない。
本棚の奥から埃まみれの詩集をとりだし、何十年ぶりに紐解いてみれば、ところどころに鉛筆で引かれた傍線が青春の傷跡のように残っている。

例えば「無言歌」の一節。

「ぼくたちにとって 絶望とは
あるなにかを失うことではなかった、むしろ
失うべきものを失わなかった肥大のことだ・・・」

「僕たちは恋人
いつも新鮮な旅人」
「ああ、ふしぎだ、世界が
こんなにも新鮮な永遠だとは」
  (「多島海」)

今読めば酒に酔った振りするしかないナイーブなセンチメンタリズム。

当時全国の大学映画研究会の集まり「全日本学生映画連盟」とう名前だけは御大層な組織の代表で、その年の映画祭に長田氏の詩の一節「クリストファーよ、ぼくたちは何処にいるのか」からの引用で「僕たちは今どこにいるのか?」をメインテーマとして掲げた。
そのシンポジウムのゲストとして長田氏に講師をお願いすることになり、打ち合わせのために新宿の喫茶店でお会いした。(三越裏の「青蛾」だったか、「風月堂」?)

打ち合わせの後、別れがたい自分たち学生の気持ちを察してか、「ビールでも飲もう」とお誘いいただき連れて行かれたのが「昭和館」近くの「エッセン」というドイツ料理店。
本場ソーセージとジャーマンポテトが名物のお店で、「僕はハーフ&ハーフを」と氏の注文した今なら何でもない黒ビール割りが、当時では珍しくそのさりげないダンディズムにえらく感激した覚えがある。
(以後しばらくの間ビールを飲む時はハーフ&ハーフが流行りとなった)

あれから40数年、外見はさすがに老けた印象だが柔らかい話し方と、いつもより真実の言葉を探すように話す姿勢、トーンは変わらない。
一貫して流れるテーマ平凡なもの、小さきものにそそぐ愛情。
同時代に生きていることが幸運に思えるひとり。

「一体、ニュースと呼ばれる日々の破片が、
わたしたちの歴史と言うようなものだろうか。
あざやかな毎日こそ、わたしたちの価値だ。
うつくしいものをうつくしいと言おう
幼い猫と遊ぶ一刻はうつくしいと。」
  『世界はうつくしいと』

# by kcat46 | 2011-12-15 20:23 | 雑・etc | Trackback | Comments(0)

真鶴・江の浦


以前所属していた草野球チームが毎年恒例の納会を真鶴でやのでOBの方もどうぞとお誘いがある。
引退してから二十年近く、今さら大御所面して酒飲みながら昔話にふけるのももう一つ気が進まずご遠慮するが、亡友Hさんの釣り弟子S君から、久しぶりに釣りだけでもどうですかと誘われふとその気になったのは、最近孫に釣りの手ほどきで眠っていた魚心が目覚めた故か。

磯竿一本担いで9時過ぎ家を出て、小田原から真鶴駅。
宴会明けで疲れた顔の現役、OBとりまぜて懐かしい顔が十名ばかりお出迎えいただく。
ご無沙汰の挨拶と、近況など話すうち東京方面への電車時刻となり、またの再会を約して一行と別れS君の車に同乗。
磯へ出る支度はしてないし、久しぶりに小手調べという感じでとりあえず足場の良い江の浦漁港へ向かう。

暖かな日和のせいか平日というのにカゴ釣師や鯵泳がせて烏賊狙いの釣り人などそれなりの賑わい。
堤防横手に釣り座を構え、一番簡単なフカセ釣りの仕掛けさえ老眼の目にきつく、どうして釣りにはキャディさんがいないのかなどぼやきながらなんとか準備完了。
コマセを巻けば海面には小鰯の群れや、ゆらりとボラの群れが寄ってくる。

一投目からすぐに当たりあるが、お懐かしや餌取りのキンギョ(ネンブツダイ)
しばらくは餌取りの猛攻続き、たまにしっかりした引きあればアイゴで哀号。
温暖化の影響か海水温高過ぎではと嘆くうちようやく小メジナが顔を出す。
とりあえずネコの餌だけでもゲットともうひと頑張り、掌サイズから、塩焼き用とそれなりの型揃う。

2時間少々久しぶりの釣りを味わったところで、無益な殺生はおしまい。
とっとと納竿して近くの早川漁港へ移動する。
すっかり観光地らしくなったおさかなセンターの一軒で、地魚肴に自分だけビールからお酒。
酔いまわればついついHさんの想い出、「遅くなっちゃってごめんこめん」と今にも釣りのバッグ背負って現れそうな・・・。

東名で在住の浜松へ帰るというS君に小田原駅で落としてもらい、小田急線で帰路。
翌日、夕食にやってきた娘一家にさっそく獲物のメジナを塩焼きにして出す。
包丁が脂ですぐ切れなくなるほど脂ののった冬メジナの味に、親子そろって美味しい美味しいと満足の様子。
傍でネコも小メジナの尾頭付きをぺろりと平らげ、肢ぶるぶる。
「僕もこんな大きな魚釣りたい!」と孫の言葉が、ジイジの釣り心をくすぐるのだ。

# by kcat46 | 2011-12-08 20:28 | 魚と遊べば | Trackback | Comments(0)

同世代


「世界的に有名な女性政治指導者2人の会談は、スー・チーさんが軟禁されていたヤンゴンの自宅で行われ、ミャンマーの民主化問題への取り組みについて話し合われた。
会談を終えた2人は打ち解けた様子で会見に臨み、話し合いを通じて互いに信頼関係が生まれたことをうかがわせた。」

ヒラリー・クリントン(1947年生) アウンサンスーチー(1945年生)
同時代を対極的な環境で生きてきた二人の女の邂逅。
ビルマの竪琴、米帝国主義、自由と解放、民主化、持てる者と持たざる者、様々な意匠と歴史を背負った女二人のシンメトリー。見事なドラマチック。
「会談を終えた二人は冗談に笑いあいながら会場から出てきた・・・」

二人だけで語り合った2時間を、想像力で再現してみたいと思うのは未だ消え残る創造力の残り火。
やっぱり長生きした方が得だな、と。

# by kcat46 | 2011-12-04 21:35 | 雑・etc | Trackback | Comments(0)

丹沢湖マラソン33


前夜あまり眠れず朝6時目覚ましで起床。
7時伊勢原駅で酒友Uと合流、もう一人参加予定の豆穂マスターは既に前の電車に乗車とのメール。
7時半新松田駅前に待っていた臨時バスに乗車、丹沢湖に向けて出発(片道800円)
途中246でちょっとした渋滞あるが、ほぼ予定通り8時半前会場の三保中学校着。

受付済ませ豆穂氏と山仲間のY氏合流。
開会式、体操後9時半6キロスタート地点(1.5キロ先)へ移動。
季節外れの暖かさで、周囲の山々の紅葉も例年よりもうひとつ鮮やかさに欠ける。

10:00号砲一発スタート、前回5キロから1キロ増えたことと最近体調イマイチとあって慎重を期しゆるりと走り出す。
元気なオジサンやお兄ちゃん、走りたガールに次々抜かれるが後半勝負に賭けてガマン我慢。
玄倉橋を渡り、コース半分過ぎた辺りでエンジン全開、今まで抜いて行った連中を次々抜いてザマーミロのはずが、これがなかなか・・・。

明らかにペース配分失敗した脱落組をポツリポツリと拾っていくだけで、いっこうに順位上がらない。
気は焦るものの足はフル回転とはいかず、正面に見える富士山に向かって走り続ける。
それでも、イチャつきながら抜いて行った若いカップルだけは何とか抜き返して溜飲を下げるうちゴールの中学校が見えてくる。

タイム:39分12秒、6K男子60歳以上85人中44位 参加者のほとんどが会社や地区クラブ走友会所属ランナーの中ではこんなものかなととりあえずホッ!
完走証書をいただいき、名物の猪鍋をアツアツとやり、鮎の塩焼きを頬ばりながら互いの健闘を祝して缶ビールで乾杯。

10Kコース、ハーフの熱戦を横目にシャトルバスで駐車場へ向かい、Y氏の車に便乗して道路混雑始まらないうちに246から鶴巻温泉「弘法の里湯」へ(14時前着)
まだ早い時間で空いてるかと思ったら、弘法山帰りか紅葉狩りか、登山客に観光客でかなりの混雑。
とりあえずマラソンの汗を流して二階の座敷で生ビール。
階下の蕎麦屋「鶴寿庵」に席を移した頃には、いったん自宅へ戻り車を置いてきたY氏も加わり「マラソン反省会」という名の宴が始まる。
走っている時間よりその後が長くなるのがわれらが流儀?

酒 : 缶ビール、生ビール、缶酎ハイ、地酒(丹沢山、隆)、?・・・。

# by kcat46 | 2011-11-29 10:24 | 雑・etc | Trackback | Comments(0)

大磯・孫デビュー


釣友Hさんが他界して以来、すっかり遠のいた海の釣。
埃かぶった釣り道具を久しぶりに引っ張り出し、孫を連れて大磯漁港へ出かける。
先日近所の小川でボウズに終わった仇を海でという算段。

休日の家族連れでにぎわう堤防に釣り座を決め、基本の浮子釣りを教えるつもりで準備。
久しぶりのためか浮子止めがない、ガン玉は大きすぎ、水汲みバケツのロープがない・・・おまけに老眼で仕掛け作るだけで悪戦苦闘。
ようやく準備できリールの使い方から教えるが、ペールのはずし方や糸を話すタイミングなど小学生前には少々難しいようで。
糸をコンガらがせ、とんでもない方に投げ、針を袖に引っ掛け、コマセをひっくり返し・・・こんなに釣りって忙しかったか?

まずは見てろと見本見せるつもりで始めるが、まったく当たり無し。
以前なら餌取りとして敬遠してた小メジナや金魚(ネンブツダイ)すらかかってこない。
そのうち近くを見に行っていた孫が「あっちの人釣れてるよ、ジイジはどうして釣れないの?」と来た。
「食べられる大きい魚を狙ってるの」というが、「お魚釣りたい」という孫に負け、仕掛けの中から使い残しのトリック仕掛けを見つけ老眼にムチ打ち仕掛け交換する。

昔取った何とかでコマセしごいて仕掛け沈めれば、さっそくの当たり。
煮干しサイズのカタクチやヒイラギばかりだがそれでも釣れないよりはまし。
「僕にもやらせて」という孫に竿を持たせ、竿から感じるイノチの魚信に「ぶるぶる来た!」と孫の顔に満面の笑い浮かぶ。

30年ほど前の歳の暮れ、人気のない小田原米神堤防で大掃除から逃げ出し息子と二人。
寒風に吹かれながら茹でたほうれん草を餌に、波間に揺れる大きなブダイ浮子がゆっくり沈んで行くのを見つめていた。
「お父さん、お正月の魚釣れたね」と笑っていた息子の笑顔。
釣りと少年の笑顔はよく似合う。

何匹か釣りあげとりあえず魚釣りの第一歩を味あわせたところで西風強まり、当たりも遠のき竿を収める。
電話で迎えのパパさんを呼び、獲物の小鰯やヒイラギの食べ方など教えて帰宅。
わが民の狩猟本能は無事伝承できたろうか?

# by kcat46 | 2011-11-24 20:53 | 魚と遊べば | Trackback | Comments(0)

相撲中継など

JIMの帰りにいつもの立ち飲み屋。
カウンターで生ビール片手にテレビの相撲中継をちらちら。
ご当地九州の星新大関 琴奨菊や、親方の弔い場所稀勢の里などそれなりに話題はあるのだが、テレビ画面を見る限り砂被り席から櫛の歯が抜けたように空席が目立つ。

そんな閑散の中で目を引くのが花道傍にいつも座っている和服の美人。
どう見てもオミズ系か、きりっと和服を着こなした所謂小股の切れ上がったタイプ。
「今日も来てるな」「だんだん和服の柄が派手になってくるんじゃない」
店のママと常連客の話題の中心。
関取のカノジョじゃないか、あれだけの女を囲うには親方クラスじゃなきゃ、服役中のその筋の親分の・・・・・・。
肝心の相撲(ホンワリ)そっちのけでテレビ桟敷の無責任な噂話に花が咲く。

最近のテレビでは予算削減の影響か、行き当たりばったり撮って出し系の番組が花盛りのようで、ツルベイの家族に乾杯のわざとらしさにはそろそろ鼻についてきたが、タモリがぶらっとすれば、チイが散歩し、さまーずは相変わらずモヤモヤ。
そんな中で今一番楽しみなのがBSで放送中の火野正平「日本縦断こころ旅」
視聴者から葉書で寄せられた想い出の場所を、火野正平が自転車で訪ね歩くという企画で、現在は九州辺りを徘徊中。
老齢にムチ打ち、はーはーと荒い息吐きながら自転車を漕ぎ、すぐに「もうだめだ」と音を上げる。
遊び人で名を売った若き日のいい加減さをいまだに匂わせ、電車で会った女子高校生や、街角のおばさんと交わす会話の端々に女優キラーで鳴らした片鱗がちらりと覗くあたりのなんとも言えない味わい。
「なんだか俺、どんどんいい人になっていく」と自戒の言葉には思わず笑ってしまった。

BSで思い出したが、時々再放送で見ている「名曲探偵アマデウス」は国営放送でなければできない手間暇かけたいい仕事だと思う。
小難しくなりがちなクラシックをミステリー仕立てで解読し、それをフィクションとして成立させる筧利夫の演技力は感動ものだ。

「難しいことを易しく、易しいことを深く、深いことを面白く」 (井上ひさし)

# by kcat46 | 2011-11-20 11:00 | 雑・etc | Trackback | Comments(2)

オトメの季節

それは突然やってきた。
天から降ったか地から湧いたか幼き仔猫の身体に憑りつき、産まれて以来発したこともない求愛の叫び「ワオーン、ワオーン」とサカリの季節。
少々油断があったかもしれない。
ネコのサカリは一歳過ぎてからとか、ネットで調べれば雄雌のちがい、飼猫や栄養状態、精神的安定度などにより何カ月か差があるとのこと。

今まで雄猫は飼ったことあるが牝のネコは初めて。
動くものに反応し、狩猟本能の命じるまま追いかけジャレ、戯れこそが生きがいだった可愛い子ネコが様子一変。
「サカリのついた雌猫」の例えどおり、妙に色っぽい目で見上げ、お尻突出し、せつなげに迫る本能むき出しの姿に老夫婦としてはいかんともしがたい。
本能と共に生きる喜びと、恋無き幸を秤にかけ結局メスカットと結論定め手術する。

かくて術後の仔猫は、あの嵐のような数日間が無かったように元の可愛い仔猫にもどり、無心で遊びジャレるオトメ日々に戻る。
もの狂おしい数日間は何だったのか。
種の保存本能からくる愛の歓びと苦しみに想いをはせれば、これでよかったとは思いつつ少々可哀そうな気がしないでもない。
秋の日あたるベランダでふっとぼんやり遠くを見ている後ろ姿に、失った愛の情動を想いせつない気分になるのはきっとこっちの勝手な思い過ごしだろう。

# by kcat46 | 2011-11-13 20:34 | 雑・etc | Trackback | Comments(0)

乾徳山


休日前夜18時過ぎOさん迎えの車で出発(メンバー4名)
秦野中井から東名で御殿場=富士五湖道路=中央道で一宮御坂ICで降りて石和笛吹川沿いに建つ「ホテルサンプラザ」着(20時過ぎ)一泊素泊まり2750円(ツイン)
一室に集合一階のコンビニで買い込んだビールや地元甲州ワインで寝酒という名の小宴。
11時半お開き後温泉に浸かり就寝。

翌朝6時半ロビー集合、コンビニでおにぎりなど買い、軽い朝食後出発。(7時)
石和温泉から雁坂道=大平高原駐車場着(8時前)、先着7、8台。
到着するやすぐに大平荘のおばさん現れ駐車料金800円徴収される。
軽い体操とトイレなど済ませ歩き出す。

牧場柵沿いの林道を行き、乾徳山登山口の看板で山道へ入る。
空は薄曇り、紅葉も既に散りカラマツの針葉が黄色い繊細な光り放つ。
道満尾根へ出て背後を振り返れば、御坂山塊の向こうにどっしりと富士山が墨絵のように聳え立つ。
雄大な眺め楽しんだ後は尾根道の急登。

周囲の林に白樺が混じり始め、汗吹き出した頃突然目の前が開けカヤトの草原が広がる。
ススキの揺れる扇平の中心に誰が名づけた「月見岩」
見上げれば目指す乾徳山頂の特徴あるごつごつとした岩の塊。

道標に従って林の道をゆけば傾斜がきつくなるに従い、岩場が増えてくる。
真中がスパッと切れた髭剃岩から鎖やロープの岩登り始まり、ハシゴなども出てきて「フィールドアスレチック状態」
心配した女性メンバーも結構スリル感を楽しんでる様子で一安心。
(高所苦手なHさん不参加で正解だったかも?)

やがて頂上直下の一枚岩が行く手を塞ぐ。
下で見上げるメンバーにお手本示すつもりで先頭に取りつくが、ウーン!
昔取った杵柄は40数年の長い歳月でボロボロに朽ち果て、以前なら使わずに済ませたろう鎖にしっかり頼って強引に岩場を乗り越える始末。

乾徳山頂(2031M)着(10:30)
狭い岩場の間に座る場を捜し、八ヶ岳や南アルプスの眺め楽しみながら缶ビールのはずが何故か飲む気にならない。
朝から軽い吐き気あるも前夜の酒の名残かと、一汗かけば回復するはずがますます調子悪くなった感じ。
昼食用のおにぎりも喉とおらず、ヨーグルトとカロリーゼリーを何とか流し込む。
やがて風も冷たくなると同時に雨の粒が落ちてきて、早めに下山とする。

岩場に架けられたハシゴなど辿り黒金山方面の分岐からは涸れ沢沿いの一直線の下り。
展望もなく岩と木の根混じりの足場の悪い下りを、時折襲う吐き気をこらえながらひたすら下る。
途中雨足強くなり合羽を着ればまた弱まり、いい加減下りにうんざりしてきた頃ようやく傾斜がゆるくなって「高原ヒュッテ(避難小屋)」の屋根が見えてくる。

草原状の国師ヶ原の十字路から道満尾根方面へ辿れば、落葉松の黄葉が美しい道となり一登りで朝来た徳和との分岐に出る。
富士山に別れを告げ大平高原に下る。駐車場着(13時過ぎ)

一休み後出発、途中牧丘の道の駅に寄りメンバーお土産購入、地元野菜売り場で二日酔いの特効薬熟柿を見つけじゅるじゅる齧る。
とたんに食欲湧いてきて売店の味噌おでんいただき、メンバーの一人が缶ビール買うついでに自分も。

帰途石和まで戻り20号線から一宮御坂IC=大月=富士五湖道路と前夜の道。
心配した御殿場の交通混雑もそれほどでもなく、いつもの鶴巻温泉「弘法の里湯」着(17時前)
ところが改装後初の休日のためか大混雑、ロッカーが空くのを並んで待つ状態。
なんとか湯船に浸かって一息、湯上りにやっぱりビールで乾杯となる。
ビールで吐き気を抑え込み下の「鶴寿庵」に移動、若い山ガールで一杯の店内で新蕎麦手繰りながらお酒「隆」(神奈川足柄)ちびちびやれば、何とか今回の山の旅も無事お開きとなる。

# by kcat46 | 2011-11-05 10:59 | 山を歩けば | Trackback | Comments(0)

コブナ釣りし


春にザリガニ漁りに連れていって以来、次は魚釣りという孫との約束。
秋らしい季節となり、近所の小川に出かける。
途中コンビニに寄って餌となる魚肉ソーセージを買い、田圃の中を流れる小さな川に到着。
橋から川を眺めればモロコだろうか、クチボソか小魚の群れが泳いでいる。

さっそく竿をとりだし釣りの準備。
家にあった中では一番感度のよさそうな黒鯛のへち竿の先に1号の道糸結び、玉浮子通そうとしてあれ?
そうか、川の浮子はゴム管が必要なんだと気付く。
めんどくさいからその辺の草を括り付け目印とし、ヨリモドシも海用でいかにもでかすぎ?
なんとかまとめて川面に投げれば、ぽちゃんと落ちる音で魚が散る。

ならばと上流からそっと投げ入れ群れ近くに流すと、ソーセージの餌を小魚の群れが避けてしまう。
餌が大きすぎるのか?
できるだけ小さくちぎってもう一度、うーん、小魚が両側に列を作って最敬礼で餌を見送っている。
餌が悪いのか、仕掛けが合ってない、あるいは食事時でないというだけか、それとも潮が・・・魚が釣れない理由は上げ始めたらきりがない。
「見える魚はつれない」という昔からの格言を思い出しあきらめる。

ジイジが悪戦苦闘するのをよそに、孫はいつのまにか川に立ちこんで網を手にで魚やザリガニを追い掛け回してずぶぬれになっている。
しまいには「ウンチしたい」と言いだし、濡れたパンツめくって水洗便所。
体に似合わず意外に立派な黄色い塊がふわりと浮かび、川の中をゆらゆら流れ出すのをうれしそうに笑ってみている孫。

もう釣りはあきらめ仕舞い始めた目の前を瑠璃色の弾丸が走りすぎる。
以前犬の散歩の時によく見かけたカワセミのツガイだ。
まだ生き残っていたのかとなんだかうれしくなる。

そんなこんなを話題に晩酌の酒。
「伊勢原に越してきた頃、子供連れて相模川に釣りに行ってその後息子が肺炎で入院したのよね」
家人の皮肉を聞き流しながら、「狩猟で暮らしたわれらが先祖」の歴史的伝承の使命を感じつつもう一杯。
一本の糸を通して伝わる命のやりとり、ぶるぶるとしたその抵抗と緊張の一瞬をやはり孫にも味あわせてやりたいものだと思うのだが。

酒 : 缶ビール、焼酎・麦茶割

# by kcat46 | 2011-10-31 20:41 | 魚と遊べば | Trackback | Comments(0)

横浜トリエンナーレ2011


会期末も迫り横浜美術館会場(1600円)。
玄関前に並んだウーゴ・コロンディノーネの石像に迎えられ館内へ、まずは横尾忠則の画と久しぶりの再会。
昔とちがって色調が暗く濡れた印象で月日の長さしみじみ。

モダンアート、ドロドロ系入り混じった展示のインスタレーションや映像を巡って歩けば、なんだかこの手の虚仮脅しに慣れた感じがしないでもない。
「要するに高級な文化祭って感じ」とは、会場にいた女子高校生グループの会話。

それでも幾つかの作品印象に残り、中でも中国人アーティスト孫遜(スン・シュン)のアニメ「アナザ・ワールド・ライク・ディス」が強く心に残る。
『ヴェルクマイスター・ハーモニー』の鬼才タル・ベーラ監督作品を思い出させる光と影のモノトーンの世界。
双眼鏡から覗いたもう一つの世界のイメージの豊穣と哀しみに彩られた絶望。

何だか重い疲労感にとらわれ以降の田名網敬一やアラーキーの写真(我が家のネコそっくり)横目にすっ飛ばし、ついでにオノ・ヨーコも見損なう。

感性と頭のモヤモヤ整理しつつ桜木町、駅傍の「コレットマーレ」地下ビヤバーへ辿り着きまずは一杯。
仕事上がりの飲み友Uと合流、今年お初の牡蠣で白ワイン。酔いが回れば、やっぱり野毛。
「福田フライ」から焼き鳥の「若竹」とハシゴめぐり、記憶がアナザワールドに迷いこまぬうちに相鉄戦で帰路につく。

酒 : 生ビール、白ワイン、酎ハイ、日本酒

# by kcat46 | 2011-10-23 10:57 | 街を歩けば | Trackback | Comments(0)

中学同期会


世田谷区立八幡中学校の同期会。
人生もう一度やり直せることになっても、二度と戻りたくない時代。
もの思い初めし頃の痛いような日々。
人生の最初の分岐点を、たいした考えもなく選んだ果ての50数年後。
死ぬ前に会えるものならもう一度会っておきたい幾つかの顔を思い浮かべ、怖いもの見たさ気分で自由が丘に向かう。

駅を降りて会場の「ルピシア」という店に向かへば、何を求めてか毎日のように彷徨った頃の、あの店あの露地は跡形もなく、伊勢原では年に一度のお祭りでしか見られないような人出。
受付済ませて自分のクラスのテーブルに向かい、知った顔を探すが見覚えのある顔見つからず、間違えた場所に来てしまったようで不安になる。
居心地悪いまま待つことしばし、幹事の音頭でようやく乾杯。
紅茶専門店経営のレストランとかで、なにゃらオーガニックな小じゃれた料理が並び、ビールからワイングラス。

酒が入れば生き返る酔っ払いの習性で、胸の名札を頼りに話し始めれば昔の面影が蘇ってくる。
同じ高校に進んだNさんとは、最近始めたという山歩きの話はずみ、O君とは一緒に行った雪の奥多摩・棒の折山の想い出・・・。

一年間隣の席だったというHさんに話しかけられるが、全くイメージ湧かない。
ひねくれ者の自分の事、意地悪でもして恨み言の一つもと身構えて聞けば、
「K君にはとても親切にされたいい思い出しかない」と意外な言葉。
どう考えても同級生の女子に親切した覚えなく、誰かと間違えてると言い張るが
「本当に私のこと覚えない?」と詰め寄られ、最後は卒業アルバムを見せられようやく思い出す始末。

結局、会いたかった幾つかの顔には会えずじまいで終わった。
近在の不良中学生におそれられた番長のS君、英語のジャズ誌「ダウンビート」で一緒にジャズを勉強したH君、初めて買ったレコード「悲しき少年兵」をステレオで聴かせてくれたK君は既に鬼籍の人となり。

酔った勢いで二次会は駅の傍の居酒屋。
何の話ををしたのか、例によっていくつか約束したような気もするが、すべて記憶の彼方。
50数年の時間とともに溶けて流れて・・・。
ふと気がつけば海老名の駅のホームで現在に戻り目を覚ます。

酒 : ビール、ワイン(赤、白)、焼酎

# by kcat46 | 2011-10-18 10:46 | 思い出たどれば | Trackback | Comments(0)

「横濱ジャズプロムナード11」

関内の駅を降りれば、横浜球場に向かうタイガースファンの派手な縦縞模様に染まる。
自虐性向では負けない元横浜ファンの一人だが、ここ数年全く日本のプロ野球を見る気がしない。
(ダルビッシュ対楽天田中の投げ合いだけはと思っているが今年もチャンス無)

今年のハマジャズ口開けは開港記念館「渋谷毅オーケストラ」から(13:20~14:50)
松本治(トロンボーンに)峰厚介(テナー)、林栄一(アルト)、他金管5本、ギター石渡、パワフルベースの上村にドラム外山明の9名。
老いてますますの林栄一はじめパワフルな金管5本に、柳に風と音を紡ぐ渋谷の静逸な繊細さ。
その危うくも微妙なバランスをきっちり支え統御する外山明のドラムの技。
今は伝説と化してしまったティポグラフィカを生で聴いてみたいと思うが、最近の菊地成孔の売れっ子ぶりではとても無理な話だろうな。
ラストナンバー、震災の年にふさわしく祈りにも似た透明な旋律に胸熱く満足感に浸る。

余韻かみしめつつ途中の立ち飲み屋で軽く一杯、関内ホールへ向かう。
「シャッフル・デーモンズ」(16:10~)
カナダのトロントから来日したドラムとエレキベースにサックス3本のフュージョン系バンド。
予備知識なしで聴き始めたが、パワフルなサックスにヴォーカルもなかなかで、コミックバンド的サービスもたっぷりで、ラストはラッパ吹きながら客席の中を一周して場内大いに盛り上がる。
それなりに楽しめたが、カナダのジャズにはどこか亜流の匂いが残るのは何故だろう?
(映画ではトロント映画祭・・・)

夕暮れの街をぶらぶら野毛まで歩き地下鉄駅傍の「saka蔵」でMさんと合流、カルメンマキは過去の人だったなどお互いの戦果を報告しながら地酒傾ける。
酒が入って勢いをつけラストステージ。

「ダウンビート」で渋谷毅を聴くというMさんと別れ吉田町「リトルジョン」
今年もやっぱり最後はブルースを聴かないと僕の「ハマジャズ」は終われない。
年々体重と貫録を増すバッファロー古川と京浜パラダイスに、人生の辛酸なめつくしたようなブル松原のドスの効いたヴォーカルが狭い会場を震わせる。
そしてガンベルトのようにハモニカケースを腰に巻いた妹尾隆一郎颯爽登場。
痩せた体から絞り出すようにブルースハープの音を奏でれば、今年も確かに生きてジャズに浸ったという気がするのだ。

酒 : 生ビール、缶ビール、ホッピー割、地酒(蓬莱、而今、他)、バーボン・ロック

# by kcat46 | 2011-10-11 14:59 | 街を歩けば | Trackback | Comments(0)

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